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恐怖の余韻
2009/04/28(火)
4月28日(火) 豊橋

● 中日 2 − 4 ヤクルト

「恐怖の余韻」



イチローがある番組で、打撃論の話になった時にこんな事を言っていた。


「ドンドン振りに行く選手を羨ましいとは思わないけど、我慢できる選手はすごく羨ましく思える。」

調子の悪い時、本来の感覚を失いかけた時こそバッティングには「我慢」が必要だとイチローは説いた。
調子が良ければ問題はないが、気持ちが焦ってくると、追いかける必要のないボールまでついつい追いかけてしまう。
もはやこれはバットマンの性というか、人間の性なのだが、そういった人間の理性に抗う手段がこそが「我慢」なのだろう。


さて、ドラゴンズの打者の中でその「我慢」を求めたい打者が一人いる。
悩める4番打者「KILLER・B」ことトニ・ブランコだ。
ブランコは、来日初打席で放った超特大ホームラン以降は特にこれといった活躍はなく、日本野球への順応に四苦八苦しているのが現状である。



「当たればデカイが”当たらない”」
それこそ、サイコロを転がしてが「1」が出たらジャストミート。他は空振り。という半ばギャンブル的なバッティングでは、安定したパフォーマンスを望むのは難しい。
異国の地、異質の野球感の中で結果を求められる苦労はわかるが、ブランコが今の状態のままではドラゴンズの浮上は見込めない。
特に気になるのが冒頭でも書いたバッティングの「我慢」が出来ない部分である。
ブランコの打席を見ていると目につくのが、投手の投げる全部の球を”追いかけている”ことである。
明らかに外角に外れたボール球でも、ワンバウンドの球でも、踏み込んで打ちに行くアプローチをしている。
この対応はバッターとしては一概に悪いことではないが、少なくとも今のブランコが行う対応としては間違っている。
今のブランコに必要なのは相手投手のデータを頭と身体で感じながら、打てるボールと打つべきではないボールを”選別”していくことなのだ。
それを全部打ちに行ってしまっては、それこそ「当たればラッキー」「外れたら残念」というギャンブル的なバッティングになってしまい、核心に近い感覚を得られる可能性は薄くなってしまう。
だからこそ、今のブランコには「我慢」が必要なのだ。


「ウッズとブランコの一番の違いは何か?」と聞かれたら、みなさんは何と答えるだろうか?
いろいろ思い浮かぶだろうが、私の答えはこうだ。

「うーんとね。国籍っ!」
・・・今の言葉は忘れてほしい。


ウッズとブランコの一番の違いは「三振した時の恐怖感」である。
ウッズの三振は三振に倒れてなお、相手投手に恐怖を植え付けることが出来る。それこそがウッズの本当の怖さなのだ。
ウッズというバッターは基本的に”甘い球”しか待たない。
要するに「この球を自分がホームランに出来るかどうか?」にしかスイングの基準を置かないのだ。
インコースもワンバウンドにもアプローチしない。なぜならホームランに出来ないから。それを自身の感覚で理解しているのだ。
だからたとえ完璧な空振り三振に打ち取られたとしても、ウッズは相手投手を睨み付けこう呟けば良いのだ。
「次、甘かったら・・・行くぞ。」と。

残念ながら今のブランコにはこの打ち取られて尚怖いという空気がない。
同じ三振でも、ウッズのような恐怖の余韻を後に残す三振ではなく、完全に”やられちゃった三振”なのだ。


そんなブランコ君に一つ知恵を授けよう。
悪いこと言わないから一度だけで良いから試して欲しい。
まず、打席に立つ。そしていつも通り構える。そして来るボールに対してステップだけして、結局一球もスイングしない。という打席を一打席で良いから作って欲しいのだ。
おそらく結果は見逃し三振になると思うが、それで良い。実はそれで作戦は成功なのだ。
そして、最後に投手を睨み付けた後、ニヒルな笑いを浮かべながら一言こうつぶやくのだ。




「um・・・ I see・・・。」


これやってみ!!絶対、相手ビビるから!!!

23:30 | 今日の中日| トラックバック:0 | コメント:2


コメント
ウッヅと藤川球児の伝説の11球を思い出した。
10球目の後、ニヤニヤするウッズ。

結果、僕は、
ウッヅと共に、
藤川球児という悪役のファンにもなっちゃったんですけどね。
    2009/04/29(水) 13:01:19 | URL | ボンノーメン #HlYXEWHA[ 編集]
そうでした!
三振してなお怖さを感じるウッズ。次はやられるんじゃないかとびくびくしたのを今でも覚えています。守備では感じませんでしたが。
2006年WBCのキューバも同じ怖さを感じました。
    2009/04/30(木) 00:36:07 | URL | らくがきやせい #-[ 編集]

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