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◆ 自分の力に自信を持ちなさい 2009/09/04(金)
「自分の力に自信を持ちなさい」自分に力に自信を持つ瞬間ってどんな時だろう?と考える。 まずパッと思い浮かぶのは、やはり成果が挙がった時だろうか。 目標を達成した時や努力が実を結んだ時、そういった瞬間に自分の力を信頼できる感覚、つまり自信が芽生える。 基本的にはそのパターンが多いと思うが、もう一つ思い当たる時がある。 それは、自分の力で”人の心を動かした”と、本当の意味で実感できた時である。 昔、こんな事があった。 4、5年ほど前、私が生まれて初めて「スナック的なお店」に行った時の話だ。 その店は私の友達のお母さんが経営している小規模なカラオケスナック。 私は酒もほとんど飲めないし別に大して興味もないのだが、「堀くんも一回遊びにおいでよ」というママさんからの誘いをなんだかんだで断りきれなかったこともあり、半ば体裁上やむなくといった形で顔を出した。 一人っきりで未知の空間に踏み出す時、人間はとてつもない不安に駆られる。その時の私はまさにそれを絵に描いたようだった。 「嫌だなぁ・・・」店の扉の前まで来て一度大きくため息をついた。 そして、アニメ・笑うせぇるすマンの話の中に出てきたような、場末感たっぷりのそれっぽい扉を開く。するとママさんは商売っ気たっぷりの笑顔で出迎えてくれた。 私は軽い愛想笑いを浮かべ「どーも・・」と呟きながら、決して広くはない店の中を恐る恐る見渡す。薄暗い奥のカウンター席に常連客とおぼしきサラリーマン風の男が一人ポツンと座っている。 「ぐわっ・・・客いるのかよ。」 「願わくば、デビュー戦は一人っきりがよかった・・・」 しかしまぁ、今更何を言ってもしょうがない。私はサラリーマンを避けるように手前のカウンター席に腰掛けた。 さぁ・・問題はここからだ。よし・・やるしかねぇ。 私は覚悟を決め・・・たというよりは、ほとんどあきらめに近いような表情で、飲めない酒を煽り、さして聞きたくもないママさんの世間話にタイミングを見計らってウンウンと相槌をうつ。 幸いと言っては何だが思っていたよりだいぶ早く酒が回ってきた。少し良い気分だがこれも気のせいだろう。というか、出来ることなら1秒でも早くこの場を抜け出したい。その気持ちは店のドアノブを握ったあの時から何ら変わってはいない。 その時、突然ママさんがとんでもない事を言い出した。 「そーだ!カラオケでも歌う?」 待て待て。こっちはいち早く抜け出す方法を一生懸命考えてる最中だというのに、何が楽しくてカラオケせにゃならんのだ。 それに大して上手い訳ではない私の歌を、ママさんに聴かれるだけならまだしも、見ず知らずのあのサラリーマンも聴くとなれば、そりゃ心が引けてしまう。 しかし、案の定ここでも断りきれず、ママさんは強引に一枚の小さな紙とペンを手渡してきた。 「じゃあ、そこの本で調べて、この紙に曲の番号書いてね。」 ん?・・・あぁなるほどなるほど。そういうことか。 どうやらこの店ではカラオケを歌う時にはチケット制度を導入しているらしい。客がチケットを1枚いくらかで買い、それをママさんに手渡すことで一曲歌える。と、まぁおそらくそんな感じのシステムなのだろう。 さしあったって私にはサービスで1枚くれたって感じか。 まぁ、どうせやるんだったら全力で歌おう。私は本を開くと歌手名検索「こ」の欄を開き、コブクロの「エピローグ」という歌をリクエストした。 この際、上手いかどうかはとりあえず置いておこう。この「エピローグ」という曲には多くの思い出が詰っていて、私が感情を乗せて歌うことが出来る数少ない曲である。 ・ ・ ・ ・ ・ 「♪またぁ〜恋して〜しまうからぁ〜〜・・・・」 「ふぅーっ」 なんとか歌い終えた。いや、終えたというよりは乗り越えたという表現の方がこの場合自然だろう。 慣れない異質な空間ということもあり歌唱後の達成感はいまいちだったが、何か言葉に出来ない妙な満足感がある。 ママさんは今まで何人に言ったであろうというお決まりの誉め言葉で私の歌を讃えてくれるが、その言葉はほとんど耳には入っていない。まぁ・・とりあえずオッケイ。そんな安堵感が私の心をやさしく包んでいた。 すると、奥の席のサラリーマンが何やらゴソゴソしているのが視界の端に入ってきた。 何をしているんだろう・・と見ていると、彼は自分のポケットから財布を取り出し、中からあのカラオケチケットを出した。 「あぁ・・あの人も歌うんだ。」 そんな感じで見ていると、サラリーマンはチケットをカウンターの上にヒラリと置き、予想外の一言をママに告げた。 「これ、彼にあげて。何かもう一曲聴きたい」 「!!!!!」 さすがに驚いた。いやぁ、その展開は想像していなかった。というか、出来るはずもない。 しかし驚いたのは一瞬だけ。そのあとは何か心の中にあった小さな不安みたいなものが急速なスピードで解けていくのがわかった。何かがスッと収まるような感覚。 そうか・・・やっぱり・・・そうだったのか。私はこの時に悟った。 いや、今になって思えば自分でも薄々勘付いてはいた。わかってはいた。確かにわかってはいたが、たぶんそーじゃねぇかなぁ?ぐらいで今ひとつ自信がなかった。 しかし、今この瞬間ではっきりした。自信が確信に変わったのだ。そう。やっぱり・・ 「オレって、歌、上手かったんだ!」 私の歌ったエピローグは、知らず知らずのうちにサラリーマンの心を大きく揺らしていたのだ。 そうなのだ。自分ではほとんど気づいていなかったが、私の歌には人の心を動かせるだけの”力”があったのだ。 ありがとう。名も無きサラリーマン。私はあなたのおかげで初めて歌に”自信”が持てました。 あなたに与えられたこの1枚のカラオケチケットが私に自信を与えてくれたのです。 あなたへの敬意と感謝の気持ちを込めて・・・精一杯歌います。 「じゃぁ・・聴いてください!」 「燃えよ!ドラゴンズ!」 ―終わり― さてさて、今日は小説チックな感じで、実際にはありもしない空想話を書いてしまいましたが、 まぁ結局この話は、主人公が今まで気づくことのなかったアイデンティティに触れ、自信を見出していくっていう話です。 今、ドラゴンズの選手たちに言いたいのはまさにこれ。 忘れちゃいませんか?ってことです。 あなた達が投じるその一球。その一打には、大勢のファンの心を揺さぶるだけの強い力があるんです。 だからこそ、あなた達は自分の力に自信を持たなくてはいけない。たとえそれがどんな状況であれ。 それが宿命なのです。 自分の力に自信を持ちなさい。あんた達なら出来る! コメント ◆ ◆承認待ちコメント
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2009/09/05(土) 04:26:00 | | #[ 編集]
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